森と人の距離を、デザインする

— FABLABO MORIMACHI オープニングイベントレポート —

徳島市国府町。

まだ新しい木の香りが残る空間に、

一歩足を踏み入れた瞬間、ふと感じたことがありました。

ここは、ただの施設ではない。何かが “始まる場所” だと。


「つくる」をつなぎ直す場所

BAMBOO仲間である一般社団法人もりまちレジリエンスが手がける

「FABLABO MORIMACHI(もりまちクリエイティブセンター)」。

この場所は、山の整備から製材、建築、プロダクト開発までを一体で捉え、

地域資源の活用と新たな担い手の育成を目指す “ものづくりの拠点” です。

これまで分断されがちだった「森」と「まち」、「つくる人」と「使う人」。

それらを、もう一度つなぎ直そうとする意思が、この空間には静かに宿っていました。


ラジオから立ち上がる、森のリアル

イベントの幕開けは、

Podcast『ちょうどいい材木ラジオ』の公開収録。

軽やかな語り口の中に、木材や林業に向き合う現場のリアルが滲み出る時間でした。

森と人の距離は、遠すぎても、近すぎてもいけない。

その “ちょうどいい距離” とは何か。

正解を提示するのではなく、それぞれの立場から問いを投げかけ合う対話。

そのやり取りに、会場全体が自然と引き込まれていきました。


「循環」は、言葉ではなく現場にある

続くトークセッションでは、山から製材、建築へと至る一連の流れについて、

それぞれの立場から語られました。

印象的だったのは、どの言葉の奥にも「どうすれば続いていくのか」という視点があったこと。

林業も、建築も、ものづくりも、単体では成立しない。

だからこそ、関係性をどう編み直していくのか。

その問いに、真正面から向き合っている人たちの言葉には、重みと温度がありました。


人が集まることで、生まれるもの

この日、会場には多くの人が集まりました。

真剣に耳を傾ける人。うなずきながらメモを取る人。

ふとした瞬間に隣の人と言葉を交わす人。

その一つひとつの風景が、この場所の本質を物語っているように感じました。

ここは、完成された場所ではなく、“これから関係性が育っていく場所”。


ここから、また新しい循環が始まる

森とまちをつなぐこと。人と人をつなぐこと。

そのどちらも、一朝一夕でできることではありません。

けれど、今日この場所で生まれた対話や出会いは、確かに次へとつながっていく。

そう思える時間でした。

FABLABO MORIMACHI。それは、単なる施設の名前ではなく、

これからの地域のあり方を問い続ける “実験の場” なのかもしれません。

ここから、どんな循環が生まれていくのか。

その続きを、これからも見届けていきたいと思います。


編集後記

木の香りが残る空間で交わされた言葉は、どれも飾らない、現場から生まれたものでした。

だからこそ、心に残る。

“循環” という言葉が、少しだけ自分ごとに近づいた一日でした。

この場所で生まれる出会いや挑戦が、きっとまた新しい循環をつくっていくはずです。

ぜひ一度、この空間に足を運び、“つくる” の可能性に触れてみてください。

FABLABO MORIMACHI(もりまちクリエイティブセンター)で、お待ちしています。

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