小泉木材株式会社って?

小泉木材株式会社は昭和21年7月に設立され、

新築工事、戸建住宅の維持管理業、不動産、材木、電気工事業を主な事業として取り組まれています。中でも特に力を入れているのが戸建住宅の維持管理。

現在の代表は三代目社長の小泉武彦さん。

僕たちの志

「100年後の子供たちに責任を持ち、豊かにする」
「100年後の子供たちからあふれる笑顔に願いを込めて」

子供たちの未来のため、一世代毎に繰り返される家づくりを止めるため、「100年後も価値が続く家づくり」を目指しています。

資産価値が下がり続ける日本の住宅

戦後から日本の住宅の多くは経年劣化、消耗品として扱われてきました。

住宅性能や維持管理性能はないがしろにされ、とにかく安価に建てられることが優先されてきたその背景には、戦時中、空爆で徹底的に住宅を壊され、戦後の復興とともに粗悪なものだろうが、とにかく沢山の家を作らなければいけなかったことにあります。

しかし、経済成長してからも、業者的には建てた家が早くダメになり、どんどんまた新しく建ててもらったほうがお金になるので、経済政策の名のもとにスクラップアンドビルドを繰り返し、住宅をたくさん作るという文化が当たり前のように残ってしまいました。

新築で家を建てても30年ほど経過した後、「家主が変わる」「ライフスタイルが変わる」タイミングで壊され、建て直される日本の住宅。

その結果、国民一人当たり400万円、戸建住宅1軒当たり2000万円超の住宅投資に失敗しているそうです。

他の国々はプラスマイナスゼロになっているのに、日本だけマイナスになっていく…。

こんなことを繰り返していたら未来の子どもたちはお金持ちになれないどころか、どんどん貧乏になっていく。そんな状況を早く止めなければということで、国が2006年に法律を変えました。

小泉木材は、このような日本の住宅事情に対して、

何十年か先に求められるであろう高い性能の家を建て、維持管理を定期的に行い、環境にも出費にも優しい状態にすることを目指し「100年後も価値が続く家づくり」を掲げました。

自分たちの宿題は自分たちの手で

小泉社長は言います。

「子どもたちは僕たち大人が宿題をやらないと思っていない。嘘をつかないって思ってると思う。大人たちは、『ちゃんと宿題やりなさいって、夏休みの宿題早くやりなさい』って言う。だから当然、大人たちも自分たちの宿題を置いてきぼりにしていくわけないだろうと彼らは思っていると思う。一方で、大人たちは未来の子どもたちから与えられた課題を見て、見ぬふりして過ごしている。全ての課題は取り除くことはできないけれど、少なくとも自分たちが関わっている事業に関しては、与えられた宿題をちゃんと終えないといけない」と。

自分たちの建てた家を100年間、どう守り続けるのか。つまり資産価値を下げないということに注力する小泉木材。

それは、今までのように約30年で木造住宅の価値がゼロになってしまうのではなく、100年間でようやくゼロになるということを指しています。例えば、建てた家を10年で売れば90%の価値がお金として戻ってくる。そのような資産価値が続く家をつくることが100年後の子どもたちの負担を減らすことに繋がると考えられています。

100年後の子供たちに責任を持ち、豊かにする

家づくりで大切にしていることとして、いわゆる性能や耐震性、部屋の温度などの話はあくまでも手段であり、すべては100年後の子どもたちに責任を持ち豊かにすることを一番の目的としています。

家づくりをするときにお客様とのヒアリングで大事にしているのは、そこで生まれ育っていく子どもたち目線で家をつくるということ。

「子どもたちの原体験、原風景の中に、愛してくれる親がいて、それを包んでくれる機能的な家があって、家以外で何かがあったときにも必ず家に戻ってくれば守られる。

その風景の後ろ側に『公園の緑があったよね』『あの花が咲いてたよね』などという記憶とともに彼らが育っていく。大きくなった彼らが自分も家や家庭を持とうと思ったときに自分の原体験ってあれだよねって思ってもらえればそういう家族が欲しいと思ってくれるはず。そういう家や家庭がこの地域に多ければ多いほどその家自体は守られていくだろうし、僕たちの家は経済的にちゃんと機能する家なのでお金も外に出ていかないよね。

そういう地域を作っていくことが僕たちの地域企業のやるべきことだよね」というのが小泉社長の根本的な考え方であり、小泉木材の普遍的なミッションだと感じました。

また、子どもを産まないということを選んだご夫婦がいて、そのご夫婦は、「子どもたちに責任を持とうと言っている工務店に子どもを産まないということを選んだ僕たちが家を頼んでもいいのだろうか」という葛藤があったそうです。

小泉社長との対話の中で、「次の世代に渡すときに自分が持ちたいと思っていた家庭、子どもたちがそこにいて、フラッと遊びに行ったときに本当に思い描いていた家庭像がそこにあって、自分たちが建てた家で、すごく幸せな子どもたちがそこにいるという風景を想像しましょうよ。一緒にそういう家を作りましょう」と設計しているそうです。

学校や会社、社会の中で働き、学び、生きていると色々なことがあるけれど、やはり自分の家に戻ってきたら、「ここは絶対大丈夫だ」と思える環境を作りたいし、僕らはそれを作る力を与えられているので、その力をちゃんと行使したいと小泉社長は言います。

100年住み継ぐ家づくり

小泉木材と一般的な高性能住宅メーカーとの違いは、住宅の資産価値を継続化することにあります。高性能住宅は、建てる時の価格も高額になってしまうため、できる限り価格を抑えるためにメンテナンス性などには目を背けた設計となることが、まだまだ世の中のメーカーには多いため、メンテナンスをする際に大掛かりな工事が必要になってしまうこともあります。

小泉木材の事業の中で、最も力を入れているのが、この住宅維持管理業務。

毎月800円の維持管理費用で、3年毎に定期点検を行って情報管理をし、不要なメンテナンスを省くことでお客様の生涯にわたる負担を考え維持管理がしやすい設計を基本にしています。

小泉木材が手がける家は、一般的な住宅に比べると年間20万円くらい光熱費を抑えられるそうです。

現在、1年間で大体12棟くらいの新築供給をしていますが、倍の25棟まで持っていくことを目標に取り組んでいます。

感情の棚卸し

社員さんとの関わりで大切にされていることは

小泉社長が「今こう思っているよ」という湧き出た感情をそのまま伝えるようにしていること。そして社員一人ひとりと1日3分間ミーティングを行っており、

仕事前に一度頭を整理して考えたことをアウトプットする場を設けています。

また、「なぜ今そう感じたか」など、コンプレックスを含めた原体験を引き出し、「感情の棚卸し」をすることで社員それぞれの背景を理解しようと努めています。感情に蓋をしてしまうのではなく、一度引き出した上でコントロールできることを心がけています。

若者たちへの問いかけ

最近20代の子と面接することがとても多く、1時間くらいの面接のうち40分くらい小泉社長が語るそうです。

「まず、僕のことをプレゼンテーションするんですね。その中で『君がどうありたいのか、君の夢を僕に教えてくれ』ということを聞いています。小学校の時に夢って書いたけれど、中学校、高校になると夢なんかいいから勉強してって言われて、大学の時もそうで、いきなり社会人の目線の時にそれっぽいこと聞かれるけれど、入ってみると全くなくなるみたいな。

僕は夢ってとても大事だと思っていて僕の夢を語るんですよ。

彼らに夢を語りながら彼らの夢を問うとポソポソって出てくるんですよね。その夢の先に30代になったらどうありたいの?40代になったらどうなりたいの?

そのギャップを一緒に埋めていこうみたいなことを言っています。」

このまちに暮らす選択肢を変える

未来の経営者たちが楽になるように、100年間収益がある超高性能な賃貸物件(Kizuki terrace house)を今、2軒建てています。

【「このまちに暮らす」選択肢を変える】 という思いのもと

【「賃貸だからこれで十分」を「賃貸だからこそ」に変える】を考えてきました。

最大の課題としては、地価の高い(横浜の中でも特に地価の高い青葉台駅周辺)エリアでかつ眺望の良い土地を購入し、賃貸経営として成り立つことを説明し、金融機関さんからの融資を受けられるのか。

「そこまでしてやる必要ありますか?」と融資担当者さんからは言われながらも、特段大きな問題もなく無事に融資を受けることができたそうです。唯一強く説明したのは、エリアマネジメントの一端を担う地域企業/地域工務店としての責務を全うしたいということだったそうです。

これまでも、これからも本気で挑戦を続ける覚悟をもち、未来の子どもたちのために、地に足をつけてしっかりと計画を立て実行していく小泉木材の取り組みに今後も目が離せません。

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